第2章 〜Rute 越前リョーマ〜
「いーよ、座って。教えてもらうんだし」
「え?立ったままじゃ書きづらいでしょ?」
「いいから。ほら座って」
ぽんっと肩を押されて、椅子に落とされる。
「で、早速だけど…」
日本史の教科書と参考書をを開いて、付箋の付いている問題集を見せてくる。
やっぱり、さっきのは空耳だったのかな。
なんて思いながら。
分かりやすい様に前後関係を話して、答えはリョーマ自身に見つけさせる。
「へぇ、成る程ね。頭いいじゃん、」
「ありがと」
そのまま、問題に応じて日本歴史をつらつらと話す。
リョーマは少し悩みながらも、最適解を書き込んでいく。
やっぱりリョーマは飲み込みが早い。
「よし、終わった。それに…何となく分かってきたよ、日本史」
「良かった。何時でも教えるよ」
「は、苦手な教科無いの?」
「スペイン語は勉強中かな」
「ちぇっ」
また拗ねる様な顔付きになったリョーマにくすりと笑う。
瞬間、彼の綺麗な顔が近づいて来て。
唇に熱。