第2章 〜Rute 越前リョーマ〜
「そうだ。こっち」
何かを思い付いたように、駅とは反対方向へ向かうリョーマ。
追い掛けると、そこはストリートテニス場だった。
「越前だーね。嶺蘭学園にスカウトされたってほんとかだーね」
テニスコートのそばに行くと、あひる口の変な人がリョーマに話しかけてきた。
「まぁね」
「ふん、羨ましくなど、ありませんよ…?我が聖ルドルフ学園高等部だって負けては………。あ…あの、越前君。其方の絶世の美少女は…?」
「」
「越前!そんな美少女と…どういう関係だーね!!」
「関係…彼女?」
妖しい笑みを浮かべてリョーマが答える。
「「「なぁにぃ?!!!!」」」
多分反応見て楽しんでるんだろうな。
弄りがいありそうだし。
「、そんなとこ居ないで座りなよ」
「うん」
買い物した荷物を置いて少し休憩。
その間にリョーマがジュース買って来てくれて。
お礼を言って喉を潤す。
「完璧彼氏です…。隙が…ない!」
何だか撃沈して地面に手を付いている黒髪の気取った人を横目に、リョーマを見る。
「続けるの?」
「付き合ってくれる?」
「良いけど」
「じゃ、軽く打とうよ、。試合じゃなきゃ大丈夫でしょ」
「うん」