第1章 〜人形のような少女〜
結果はゲームカウント7-6。
私の負け。
最初負けてた私が最後本気になって、タイブレークにもつれ込んだものの。
暫くトレーニングをサボっていたツケが出て私の体力負け。
でも戦ってみてわかった。
流石天才と言われるだけある。
柔軟な対応力に華麗な技、視野の広さ。
隙が無いんだ。
「おい、不二相手に7-6かよ、あーん?」
試合を見ていたのか、半ば呆然とする跡部先輩に
「すっげーおチビ、見てた?」
ぴょんぴょんその場で跳ねる菊丸先輩。
「…納得いかないっす」
若干拗ね気味の越前君。
「マジかいな。えらいマネージャー入ってきよったなぁ」
練習中だったボールを止めて呟く忍足先輩に
「次僕やりたいなぁ…でもあの子疲れてるみたいだしなぁ…無理だろうなぁ…」
独りごちる伊武先輩。
はい、確かに体力的には限界です。
今日は勘弁してください。