第19章 赤葦の愛情【裏】
『あっ……ん、ん……京くん…』
「きょうもかわいい、 すいれん…」
『んんっ、だから…そこは…っ』
どれくらいこうされてるんだろう。
さっきから 京くんは わたしの 胸に夢中である。
ホックはもうとうの昔に外された。
肩紐をするりと落とすときの彼の嬉しそうな表情。
でもブラは まだわたしのアンダーバストの位置にあるんだ、中途半端がいいのかな。
「 すいれんの胸、形がキレイになったよね」
胸から顔をあげて、彼は言った。
その胸の形を原型とどめさせないくらい形を変え続けている京治さんが言いますか。
『あぁん……、もう…ぺろぺろはだめだってば…』
「だーめ」
『ん、ぁ……ふぁあん…、あぁ』
京くんは、突起をぺろぺろ、つんつん、してくる。細かくだったり、大胆にだったり、やさしく吸ったり。
赤ちゃんみたいだな、とおもったけれど、京くんの機嫌を損ねるだけだし、言わない。
「見て すいれん、 ココ、ひかってるよ」
『もう…っ』
そんなの京くんが舐めてるから、唾液がついてるだけじゃん。
「反対側も舐めなきゃね」
『きゃ、あ、あぁん…』
京くんは、やさしいから、わたしが悦んでること、わかってやってる。自分のことは棚にあげて、わたしばっかり気持ちよくしてくれる。
もっとガツガツしてきて、わたしの身体や気持ちよさとか関係なしに体を求めてきた あのひとと、京くんはあまりにも かけ離れていた。
あのひとは、わたしじゃなくて、わたしの身体が好きだったんだ。
『京くん、はぁ…けい、くん…』
「なに、 すいれん?」
『ちゅー…』
甘えたら、京くんはすぐにわたしに口付けた。ああ、京くん、ちゃんとわたしのこと、好きなんだ。
「ごめん、寂しかった?」
『寂しいってより、京くんにこっち向いてほしかった』
「それって、寂しいってこと?」
『…そうかもしれない』
「よしよし すいれん、大丈夫」
『ううぅ…』
「泣かないの」
『京くん、わたしのこと好きでいてくれるって分かるから、うれしい…』
「うん」
「すきだよ」
京くんのダークグリーンと合った。
京くんのダークグリーンのひかりは、やわらかかった。
「だから、もうすこし、愛させてね」