第1章 おめでとう
ー朱莉ー
なかなか聞こえてこないだいちの声。
あれ?違った?
今日じゃなかった?
いやでもスガと潔子に聞いたから間違いないはず。
ならなんで返事ないの?
「だっ、だいち、、、?」
「朱莉。」
低く、怒ってるような、声。
単細胞馬鹿組を怒る時と同じ声。
怒られると思って身構えると
「ありがとう。」
気の抜けたフニャっとした声が鼓膜に届いた。
「へ?」
「へってなんだよ。お礼言ってるのに」
「いや、、、怒られるかと思った」
「なんで誕生日祝われて怒るんだ?」
なんでって言われても、、、理由上げた方がいい?
「まあとりあえずそれは置いといて、」
置いとくんかいっ!!!ってツッコミを口に出さなかったあたしを誰か褒め称えて。