第1章 おめでとう
ー澤村ー
「あのね、あのね、、、」
何か言おうと必死になっている姿が想像出来てふつふつと笑いがこみ上げてくるけど、何故か笑ったらいけない気がした。
「あっ、」
あ?
「あた、しなんかと、付き合ってくれて、ありがとう。」
「あたしのこと、す、好きになってくれて、ありがとう。」
「生まれてきてくれて、ありがとう。」
決してスムーズではないけれど立て続けに言われた言葉は“感謝”
生まれてきてくれてありがとう?
耳元からケータイを放して
日にちと時間を確かめれば
『12月31日0:00』
おれの、、、誕生日、、、?