第1章 出発点
「キャプテンっ!島が…」
「最後まで言え」
「島が見えるよ!」
「何故上陸しない。ログは島を指してんだろ」
「いや、あの島には…」
「んな迷信信じてる暇があるならさっさと上陸の準備しろ」
「ですがッ!」
「うるせェ、命令だ」
『あの島にはバケモノがいるそうで…』
『それ聞いたことあるぞ!女の姿をした妖精だろ』
『手で触られると宝石にされるんだとよ!』
『ヒィィィッ』
ローは不敵に笑った。
面白そうな島だ。
せっかくだ、そのバケモンとやらを拝みにいくか。
―いらっしゃい、何しに来たの?―