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(R18) お嫁さんになりたい!(HQ)

第1章 お嫁さんになりたい!



 とある日の放課後だった。

 ほぼ毎日のように学校をサボっていた俺は、教師から呼び出しをくらっていた。

 久々の登校。気は向かない。
 どうせ自主退学を迫られるんだろう。諦めにも似た想いを抱きつつ、職員室のある西校舎へと歩を進める。

 そのときだ。

 校舎からまっすぐに伸びた渡り廊下。敷き詰められたコンクリートの、奥の、そのまた奥。


『ヘイヘイヘーイ! 絶好調ォ!』


 聞こえたのは、やけにテンションが高い男子生徒の声だった。

 無意識に惹かれていた。
 言うなればあれは、そう、灯りに引寄せられる蛾のように。本能の部分で惹かれたのだ。

 フラリと立寄った体育館。鋼鉄製のドアをほんのちょっとだけ開けて、ナカの様子を伺いみる。

 俺は、目の当たりにした。

 まるで羽でも生えてるんじゃないか、ってくらい、天高く舞いあがる彼の姿を。振り下ろされる力強い腕を。ボールが叩きつけられる轟音を。


『……すっ……げえ……!』


 これが、木兎先輩との出会いだった。

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