第1章 お嫁さんになりたい!
「ひ、んっ……先輩、なに、して」
先輩は腰を休めることなく、俺自身にも刺激を与えはじめた。
後ろが痛すぎて萎えてたそれ。半分ほどの大きさになった陰茎を、赤葦先輩の手が再び扱きだす。
痛みと、快感と。
相反する要素が混ざり合って、もう、ワケ分かんねえ。
「や、やあっ……ん、は、あっ」
「ヨクなってきちゃった? ねえ、櫻田、男に嬲られてイッちゃうの? 女みたいに喘いでさ……お前のこんな姿見たら、木兎さん、どう思うかな」
「……っ! や、バラさな、で」
どうしようかなあ。
わざとらしく悩んでみせて、彼は、またひとつ。冷たい笑みを顔面に貼りつけて嗤うのだ。
突き上げられる。注がれる。
今までのどんな挿入よりも深く自身を埋めこんで、先輩は我欲を吐きだした。
男なら誰しもが見知った白濁。
本来、注がれるべきではない熱で、筒内が満たされる。屈辱的で淫らな、初めての経験。
「黙っといてあげてもいいよ」
彼は嗤う。唇だけを歪ませて。
そして、──言うのだ。
「俺のペットになるなら、ね」
俺、もう、お嫁にいけない。
お嫁さんになりたい!【了】