第1章 お嫁さんになりたい!
壁と赤葦先輩に挟まれたまま。
先輩の手が上半身を滑りおちた。
そのままジャージのズボンに辿り着いて、結んでいた腰紐を解かれる。
「ちょ、っと、待」
「本当なら殴り殺したい」
「…………っ?」
動きを止めて先輩を見上げた。
だって今、殺したい、って。
忙しく上下する胸。駆け足をする心臓。早鐘のような脈拍がゆっくりになるのを待って、それから、俺は改めて問いたげな顔をしてみせる。
眼前に浮かぶ赤葦先輩の唇。
妖しく笑って、言葉を紡ぐ。
「でもそれは出来ないから。だから、ぐちゃぐちゃに犯してあげる……二度と、木兎さんに近付けないように」
全てを言い終えて、刹那。
先輩は、俺のジャージをパンツごとズリ下げた。熱を帯びた陰茎が外に躍りでて、上向きにそそり立つ。
淡く色付いた亀頭は腫れ、短い割目からは透明の液。ひどく淫猥で、いやらしい、肉欲の塊だ。