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(R18) お嫁さんになりたい!(HQ)

第1章 お嫁さんになりたい!



「……俺もだから」

 壁ドンフィーバーで浮かれていた俺に、一言。赤葦先輩は冷たい声色でそう告げた。

 俺もだから。

 それは、やはり、木兎先輩のことなんだろう。そりゃそうだ。あんな魅力的なひとの隣にいれば誰だって恋におちる。

 わかってた。気付いてた。
 だけど、負けちゃいられない。俺だって好きなんだ。木兎先輩を好きなキモチは、誰にも負けない。


「……負けません」


 確固たる意思。宣言。
 俺の一丁前な宣戦布告に、赤葦先輩は、眉頭を寄せて怒りを露わにした。


「へえ、いい度胸してるね」


 途端に近くなる赤葦先輩の顔。というか唇。うすく整ったそれが漏らす吐息は熱く、香るのはミントの匂い。

 たぶんアレだ。ミ◯ティア。
 赤葦先輩は、制服の胸ポケットにタブレット菓子を常備している。もちろん俺調べ。


(……と、いうことは、だ)


 赤葦先輩ったら俺にヤキ入れる前にもミン◯ィアでお口ケアしたのかまったく赤葦先輩ったら!かわいい!!!

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