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やっぱり...

第1章 新しい恋


「なつかしいなあーほら見て!めっちゃピチピチ!」
「はいはいわかったから。それは持っていくんでしょ?」
「んー?中学は...どうしよう」
「卒業アルバムなんだから、持っていけば?」
「そっか...」
卒業式の夜から4年。 
もう大学1年生になった。
今日は、実家においてあった思い出の品々を引き取りに来た。
もう一人暮らしだ。
部屋に帰ると、やっと一人になれた。
今でも思い出すと悲しくなる。
あの日、気にも留めなかった拓海の言いたかったことは、まだわからないままだ。
ただ、なんとなく想像はつく。
たぶん、拓海が音信不通になった理由だと思う。

卒業式の翌日、直接声が聞きたかったから電話をかけた。
「プルルル...
「あ、もしもし拓...
「...お掛けになった電話番号は、現在使われておりません。
 番号をご確認なさってから...
「うそ...」
番号は、確かに拓海のもの。
ならば機種が変わったのか?
私は、自分の知っている【携帯の番号が変わる条件】の知識を、頭をフル回転させて総動員させた...
はずだったけど、私の頭の中には知識という知識がない。
...まじか。


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