第5章 新しいふたり
「よぉ、杏香じゃん。」
「あっっ、拓海?」
「なに?俺と話すの緊張すんの?」
「べ、べつに、そんなんじゃないよっ」
「あっそう。それよりさ、昨日、菜海の相手してくれた?」
「えっ、あ、うん。」
「そっか、ありがとな。」
「そんなことないよ。楽しかったし」
「それはよかった。。。じゃあ、俺行くわ。じゃあな」
「うん。」
読まれた...
拓海と話すとき、変なところに力が入って、異常なほど緊張してしまう。
もちろん、私もそれなりに経験はあるから、それがどういう感情を示すのかぐらいはわかる。
わかるんだけど...
自分じゃ認められないよ