第16章 命は皆大切なのだ
「水原ちゃん、ちょっと良いかな?」
「あ、はい」
「神那ちゃん。
疲れてるとこ悪いけど悠くん戻るまでここよろしくね」
「問題ない」
神崎は水原を連れてステーションを出て行った。
「ふぅ…」
ダメだ、眠たい。
意識してないのに瞼が下がって来る。
1日休んだとはいえ、ここのところ働き詰めだったからな。
疲れたのかな。
襲い来る睡魔には勝つことが出来ず、呆気なく机に突っ伏した。
心地良い…。
起きなきゃいけないのに、起きられない。
自分の意思がこんなに弱いとは思わなかった。