• テキストサイズ

薔薇と向日葵

第8章 お酒の味


状況について行けず、体が固まってしまう。

「シュリは、俺のこと好き…?」

甘い声で問われ、私は小さく呟いた。

「…好き、だよ。」

「俺の好きとシュリの好きは一緒…?」

「た、多分…?」

私の好きは、恋愛感情の"好き"だ。
キスをしてきたということは、恐らく直人の"好き"も同じだろう。

直人はいつもの笑顔を浮かべた。

「シュリのこと、ずっと好きだったんだ。」

満面の笑みでそう言われ、嬉しさと恥ずかしさが入り交じった。

「私も直人のこと…好きだったよ。」

「俺達両思いだったんだね。」

「そうだね。」

直人はもう一度私を抱きしめた。

私も直人の背中に腕を回す。

何故か一瞬、徹の顔が頭に浮かんだ。

…関係ない。

私が好きなのは直人なのだから。

「シュリ、今日一緒に寝よ。」

「え?う、うん…いいよ。」

直人はそのままベッド横になった。
/ 280ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp