第22章 約束の日
その年の12月10日、徹の23歳の誕生日に、私達は結婚式を挙げた。
ようやく迎えた、約束の日。
ウェディングドレスに身を包み、この5年間のことを思い出した。
私は直人に出逢って恋を知り、徹に出逢って愛を知った。
最後に直人と連絡を取ったのは、病気が治った報告をした時だ。
それを最後に、私達は完全に関係を断ち切った。
俺は、シュリと関わっている限り、シュリを想い続けてしまうと思う。
もう、前に進まないと。
直人のその言葉で、私達は関係を断ち切ることを決めた。
お互いの幸せを願って…。
今にも泣き出しそうな父とバージンロードを歩き、私は愛しい人の元へ向かった。
白いタキシードを来て微笑む徹。
すっかり男らしくなった涼や、エミリとその彼、私の両親、そして徹のお父さん。
みんなが見守る中、私達は永遠の愛を誓った。
「それでは誓いのキスを。」
神父さんの言葉で、徹は私にキスをした。