第13章 大学祭2日目
大学祭2日目。
朝、徹が待ち合わせ時間を過ぎても部屋から出て来ない。
まさか…寝坊?
私はひたすら徹の部屋のチャイムを鳴らした。
「徹ー!起きてるー!?」
すると、超絶不機嫌そうな顔をした徹が出てきた。
「起きてるよ…寝過ごしたけど。」
「あー、もう、シャツのボタンかけ違えてるし!」
徹のシャツのボタンを直していると、直人が階段を上がってきた。
「あ、直人!おはよう。夜勤明け?」
「うん…。」
直人は私の手元を見た。
「何してるの?」
「ああ…徹、寝過ごした上にシャツのボタンかけ違えて出てきたから直してあげてるの。」
「そっか、なんだかシュリ、羽山くんの奥さんみたいだね。」
「え…?」
「なんてね。大学祭頑張ってね。」
そう言って直人は自分の部屋に入っていった。
「直人…やっぱりなんか変。」
「ほっとけよ。それより遅刻するぞ。」
「誰のせいだと思ってるのよ!」
急いで徹のボタンをかけ直し、小走りで学校へ向かった。