第1章 君の笑顔が…
周助Side
そう言って彼女は去っていった。
僕の元から…
みか、
君がいないといけないんだよ。
時間?
テニス?
君は何一つ奪っていないよ。休日会いに行くのはみかに会いたいから行くんだよ。
でもみかには伝わってなかったんだね。それはムリもないかな、僕は怖かったんだよ。
不安で
不安で
たまらなかった・・・・
みかを傷つけるんじゃないかってたから
「すき」
の一言
「会いたかった」
の一言が言えなくなった。だからだよね、
ごめんみか。怖くてみかの前じゃ素直に言えない、
僕もまだまだだね。
「Σ兄貴、何泣いてんだよ」
「えっあぁ裕太か」
「大丈夫かよ」
「何が?」
「だから泣いてんだよ」
「泣い・・・てる?フフフ」
泣いてるよ。気づかなかった。僕はそんなに悲しいんだね。
「みかと
別れたよ」
「はっ!?
なんでとめねぇんだよ」
「みかにあそこまで言わせてとめられないよ」
「キレイゴトいってんじゃねぇよ。
あそこまで兄貴のこと考えて好きになってくれるヤツはいねぇぜ」
「そんなのわかってるよ。でももうムリだんだよ」
「あぁ兄貴らしくねぇ、
好きだったら手離すんじゃねぇよ」
と吐き捨てて、裕太はでていった。
はぁ。分かってるんだよ。言われなくてもね。でも怖いんだ。