第3章 主を覚えた名器、鶴の味見
「鶴や、どうした? ニヤニヤと気持ちが悪いぞ?」
「おい三日月。 少しひどすぎやしないか?」
部屋でうだうだとしていると、三日月がさらりとひどいことを言った。
しかし、鶴丸も自覚がないわけではない。
「自室に戻ってくれ」
「あいわかった」
三日月はよいしょと立ち上がり、自室に戻って行った。
足音が完全に遠のき、鶴丸はさっと写真を取りだす。
この間命から落ちてきた写真。
端正な顔立ち、大きな胸、細い腰、肉付きのいい尻。
後ろには『卯月切(名前)』と書いてある。
鶴丸はこれを『エロ本のおまけの写真』と思っているようだ。
しかし、この写真を拾ってから三日。
ちらりと見るだけで勃ちっぱなしだ。
「こんな女が、抱けたらいいのにな……」
それで性格もよければ完璧だ。
いや、悪くても屈服させのが楽しいかもしれない。
「よし」
主にこの娘の写真をもらおう。
そう思い、鶴丸は立ち上がり、部屋に向かった。