• テキストサイズ

肉食猛獣系刀剣達と、草食兎系刀剣女士

第3章 主を覚えた名器、鶴の味見


「主ー? いるかー?」

 返事が来る前に襖を開け「この写真もっとねえか?」と訊こうとしたが、ハラリと写真を落としてしまう。
 部屋を開けた瞬間、鼻腔をくすぐったメスとオスが交わったような匂い。
 敷かれた布団は濡れた形跡がある。
 何より……。

「殿方ですか? 殿方なら万屋におでかけ中ですよ」

 写真とまったく同じ……否、それ以上の美少女がいた。
 鶴丸は茫然とその少女を見る。

「どうしましたか?」

 話しかけてくるが、鶴丸はぼうっとしたままを見つめた。
 パッチリとした二重の目、すっと通った鼻筋、形のいい唇。

「……」

 鶴丸はつかつかと中に入り、どかっとの前に座った。

「? どうしたんですか?」

「いや……。 俺の名は鶴丸国永。 君は?」

「卯月切と申します」

 にこっと笑うはまるで天使のようだ。
 可愛い。
 ふーん、と笑い、鶴丸はの顔にずいっと近づいた。

「ここで主とナニしてたんだ?」

「へ!?」

 顔を赤らめるということは、そういうことをしていたのだろう。
 鶴丸はさらに質問をする。

「はなんでここに来た?」

「あの……よくわからないんです。 けど、政府の方から『ここは審神者も刀剣も性欲強いから』って言われてます」

 それは、政府も公認ということだ。
 鶴丸はちゅ、とに触れるだけのキスをした。

/ 27ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp