第9章 〜修練〜
さらに半日が経過し。
「良く、体力が持つものだな…」
創り治されたテーブルでお茶を飲みながら、浮竹がぽつりと呟いた。
玲にコツを教わった甲斐あって、卯ノ花、七緒、浮竹、京楽の四名は、既に制御を終えていた。
それを終らせても。
七緒の霊力は、遠くで冬獅郎と白哉が放つ玲曰く半分の霊圧にすらぎりぎり届くか否か。
京楽、卯ノ花は一応超えはしたものの、その霊圧を放出しながら戦い続ける彼等を理解出来ない。
潜在霊力と言うのが魂魄が本来持つ資質に左右されるという事が良くわかった様だった。
「…やはり、天才、ですか」
「まぁそれでも。総隊長に喧嘩売る自信はついたかなぁ」
「京楽!滅多な事を言うな!」
静かに呟く卯ノ花に、京楽が茶々を入れ、浮竹が諌める。
そんな中、黙っていた玲がゆっくりと立ち上がった。
「桃、やちる、狛村。後どれ位掛かる?」
「…っーもうちょっと!」
「うん、私も後ちょっとだよ!」
「儂もだ」
制御装置に手を翳し、必死に霊圧を抑えながら答える三人。
更木は…聞くまでも無い。
小さく溜息を付いた玲は、すっと冷めた視線を奥へと向けた。
「そう。じゃあそろそろあれ止めなきゃね」
呟いた彼女の手に、霊力が収束していく。