第5章 〜遊戯〜
こくりとお茶を飲んで一息吐く玲を眺めていると溜息しか出て来ない。
偽物である筈の玲が、全く警戒しない処を見ると、確かに記憶も同一なのだろう。
あっさり喋ったことには驚いたが、どうやっても見分けが付かないのなら、話してしまっても支障は無い。
「え、隊長、この子捕まえるんですか?!私無理ですよ、罪悪感で死んじゃいます!」
刀を向ける事を拒否した彼女に、冬獅郎は溜息を吐くが
「ふぁ、乱菊〜!大好きっ」
涙目で乱菊に飛び付いた玲に、更にがくりと肩を落とす。
「松本、そのまま離すなよ」
「あ、やっちゃった。ごめん、本体」
そのままあっさり捕まった偽物玲。
その後乱菊に好きなだけ抱き締められてから、粒子に戻った。