第5章 〜遊戯〜
暫くして。
一番隊隊主室。
そこに揃った隊長格の面々は、一様に不満や不安の色を表していた。
「山爺、最近招集多くないかい?なんか彼女が来てから、凄くばたばたしてる気がするよ」
やる気の無さそうな呑気な声音で、皆の不満を代弁した京楽に、元流斎は重々しく頷いた。
「気がするも何も、彼奴の事じゃからの」
「何か、あったんですか」
意識が戻ってすぐに招集に応じた砕蜂が、不安気な顔で元流斎に問う。
しかし、彼はそれを聞き流して日番谷と朽木へ視線を向けた。
「当人から何か聞いておるか」
「はい。経緯は聞いています」
言葉を返した日番谷と、首を振って肯定を示した朽木。
やはりか、と山本は息を吐いた。
「ならばその事を他言無用とし…」
口止めしようとした元流斎の視線の先で、何かが紫色の光を発した。
気付いた日番谷が、それを取り出して元流斎に渡す。