第3章 記録にしないで(ラビ夢)
「今日からお前はラビだ。」
「へいへい。ラビ、ね。了解。」
じじいに付けられた49番目の名前。
覚えやすくていい。
「お前はシュリ。わかったか?」
「はーい。シュリ、ね。」
オレと同じくブックマン後継者の少女。
たった今、名前はシュリに変わった。
ブックマンとその後継者であるオレ達は、今日から黒の教団のエクソシストとして生きながら歴史を記録していく。
何度も前の名前を捨て、変えてきたオレ達。
もう慣れっこだ。
「シュリって良い名前さ。」
「ま、いずれは捨てる名前だけどね。」
シュリは吐き捨てる様にそう言った。