第2章 黒のキミに愛されて(ティキ夢)
「白の世界の奴等なんて、ただの刺激。遊び。暇潰し。ティキなら解ってくれてると思ってたのに…死ね。馬鹿。死ね。」
「二回も死ねとか言うなよ…。」
「私が人間に本気で恋するとでも思ってるの?私のこと好きなくせに私のこと解ってないティキなんて私に殺されて死ね。」
殺気を放つシュリ。
こいつ本気だ…。
「ちょ、ちょっと待て。お前の気持ちは解った。解ったから!」
少しだけ、シュリを取り巻いていた殺気が無くなる。
「…本当に?」
「本気で好きなのはオレだけ…ってことでいいのか…な?」
「そう。解ったならいいよ。あとさっきの言葉撤回して。」
「あー、お前のこと要らないってヤツ?」
「それ。」
「…要らないわけねーじゃん。」
オレはシュリを抱き寄せた。
「だから、遊びもほどほどにしてくれよ。どうしても妬いちゃうから。」
「…そしたらもう要らないなんて言わない?」
「言わねえよ。」
「それなら控える。その代わり…。」
シュリはオレの喉仏に指を添えて言った。
「ティキも他の女見たら…殺す。」
オイオイ目が本気だぞコイツ…。
しかし、そんなシュリが愛しくて、思わず笑ってしまった。
「そんなに心配なら首輪でも付けとくか?」
「首輪?それもいいね。」
それはほんのジョークのつもりだったのだが、後日シュリが南京錠の首輪を買ってきて、付けるのを拒んで殺されかけたのだった。
END.