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Forbidden love

第18章 表裏



「レナを....夜崎に戻す....?」

それはルキが一番避けたい事だった

『あぁ、そうだ
彼等は、血を封印されたレナに手を出すことは無いだろう

あいにくその呪縛も期限付きのようだからね』

「ッ....」

隣で眠る彼女を見る

きっと、彼女が起きれば俺や父上....エレナ様の事も全て忘れてしまっているのだろう

『ルキといったかな?』

「はい....」

『お前はまるで、人間のようだな

喜怒哀楽を持ち、彼女を守る為にその身すら犠牲にしようとしている』

未来を見据えたような発言....

いや、この方には見えているのか....この世の未来が....

『お前が、本当に彼女を守りたいならその子を夜崎に託しなさい』

俺が思っている以上に彼女は夜崎にとって大きな存在だった

この方が嘘を言っているようにも思えない

未来を知るこの方の言葉が本当ならばレナはこの先、一時的だとしても苦しむ事は無い


ならば....

「....約束して頂けますか....」

『なんだ?』

「俺はどうなっても構いません
使い捨ての駒になってもいい、ここで朽ちてもいいです。

ただ、レナの事は夜崎家の者として生きて行く中で、ずっと貴方様に見守っていてもらいたい」

彼女の安全が保証されるなら俺は....ーーーー

『....本当に優しく、賢い男だな....

いいだろう。
私も出来れば義妹の娘にこれ以上の重荷をかせるのも酷だと考えている』

「ありがとうございます....」


ルキはレナの頭を優しく撫でてやる

どこか安心したように眠る彼女を手放したくは無かった

短い時間しか共に生きられなかった

しかし、これで彼女を守れたならルキはそれで良かった

きっと、この先2度と会うことは無いだろう


ルキは彼女の額にキスを落とす


レナ...."愛してる"


そして、"さよなら"ーーーーー




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