第2章 バレー馬鹿

及川side
残された俺は・・・唖然とした。珍しいな～。普通の女の子なら、俺が声をかけたってだけで、照れちゃうのに～。
っていうか、彼女、どっかで見たような？気のせいかな～？
取り合えず、急いで、合流しないと・・・かな。

体育館に入ると、早速、女子の歓声
「キャー！！」「及川さ～ん！」
「及川く～ん！」

「アララッ、1セット取られちゃったんですか」
「おぅ、戻ったのか。及川」
「はい。もうバッチリ～☆いつでも行けますよ♪ただの捻挫でしたしね」
俺は監督にOKサインを出して、烏野サイドを見る。
「飛雄ちゃ～ん☆おがったね。元気に王様やってる～？」
「・・・及川さん・・・」
「影山君、あの優男、誰ですか？ボク、とても不愉快です」
「及川さん。超攻撃的セッターで県でトップレベルだと思います」
「？！」
「俺、サーブとブロックはあの人のを見て覚えました」
「えっ？！影山の師匠？！大王様？！」
「あと、すっごく性格が悪い」
「お前が言うほどに？！」
「月島以上かもな」
「！！」

烏野側は何やら騒いでるみたい。俺の噂～？
飛雄、悪いけど・・・本気で行かせてもらうよ。気合を入れて、アップしに行こうと思ったのだけど、気になった。
「あれ？そーいえば、飛雄ちゃん大好き～♡の彼女は？」
「は？」
いつも飛雄にくっついて回る。幼馴染だという少女がいない。
「果穂ちゃんは一緒じゃないの？」
ギクッ　(※本人隠れ中)
「幼馴染だからっていつでも一緒ってわけじゃないっス」
「えぇ～。けどさ～！彼女、いーつも飛雄と一緒じゃない？いないってのは・・・おかしいような？」
「・・・・・」
おや？飛雄が明らかに不機嫌オーラ出してる。もしかして・・・彼女、この会場内にいる？
「及川！早くアップ行ってこい！」
「はぁ～い♪」
怒られてアップに行こうとした時
「あ～！！」