第5章 帰国子女は何を思う
リコ
「じゃあ…そうするわ……
晴奈ちゃんはしばらくプレーできないし…」
晴奈
「すみません…私がケガしたばっかりに…」
小金井
「気にすんなよ…でもあの場面でよくファール狙いにいったよな!お前ほんとすげーよ!」
わしゃわしゃと頭を撫でられる。
そりゃ私とリコ先輩はベンチに座ってるから撫でやすいんだろうけど、撫で方に勢いがありすぎるんじゃ…
リコ
「小金井君!晴奈ちゃんの髪ぐちゃぐちゃじゃない!」
そう言われてパッと離れる。
小金井
「あ…わりぃ…鈴宮」
晴奈
「いえ、謝らないでください。
どうせ結び直すつもりだったので…」
ゴムを外すとポニテになっていた髪が背中に広がる。
すると、3人の先輩は私の髪を見たまま何も言わない。
やっぱり"ココ"でもそうなんだ……