第6章 過去にアメリカで……
晴奈
「私、向こうにいた時からずっとストバスに夢中になっていたんです。元々興味本位で始めたんですけど。
バスケをしてる女の子は全然いなくて、男の子とゲームいていることが多かった…いや年上の人ばっかりでした。
ある日、いつものようにゲームをしてたら、ある女性が参加してきたんです。とても上手くてすごいなって思って見ていたら、私にこう言ったんです。」
?
「アンタはバスケが大好きなんだな!男の子に交じってバスケできるなんて…驚いた。私と1on1しないか?」
晴奈
「あとから知ったんですけどその人は女子のプロバスケプレーヤーで、私に今の戦い方の基礎を教えてくれました。それから私は〖先生〗と呼ぶようになりました。」
リコ
「プロバスケプレーヤー⁉」
晴奈
「元…ですけどね……
とてもいい先生です。私は先生とある約束をしたんです。
再会するまでお互いの髪を伸ばそうって…
だから私はずっと切らないでいたんです。
でも、引っ越しが決まってストバス仲間に言ったんです。明日でもう一緒にプレーできない。日本へ行くことになったって…話して……
みんなウソだろとか信じたくなさそうで私はちょっと嬉しかったんです。私みたいな子とバスケしてくれる仲間がいてくれて……
次の日、1on1ばかりしてた。最後かもしれない…リベンジさせてくれ…って……
でも最後の方にはもうバテ始めて…ある男性とプレーしてて、私の髪を切ろうとしたんです。私が彼を抜いた瞬間、髪を引いて私の動きを封じて…気付いたときには、彼の手にはハサミが握られていて…
切られると思ったとき………」
ダンッ
男性
「いってなァ‼‼」
ていんていん……カチャン…
ボールとハサミがコートに転がった……