第5章 帰国子女は何を思う
日向
「火神ぃぃぃぃぃぃぃ」
私の上にいた大我をどかしてくれた日向先輩。
顔が若干怖く見えるのは気のせいだと思いたい。
そのまま首に腕を回して連行していく。
私も立とうとしたが、肩に手を置かれて立たせてくれなかった。肩に手を置いた水戸部先輩と視線を合わせるとゆるゆると首を横に振った。なんでだろ?
近くにはリコ先輩、小金井先輩、水戸部先輩しかいなくなっていた。
残りは火神を囲んでいた。圧迫か……ドンマイ大我。
そんなことを考えていたら急に体が宙に浮いた。
水戸部先輩が世に言う、お姫様抱っこをされていた。
晴奈
「水戸部先輩!!!自分で歩けます!」
リコ
「ダメよ、さっき脚ひねったでしょ?おとなしくしていなさい。じゃ小金井君?」
小金井
「ん?」
リコ
「全速力で部室から救急箱を取ってくる!」
小金井
「( ̄▽ ̄)ゞラジャ」
敬礼して体育館を出て行った。
リコ
「水戸部君、ベンチまでお願いね」
水戸部
《コクコク》
晴奈
「色々とすみません。ありがとうございます」