第1章 初登校前夜
火神が驚いた顔をしている。
いきなりドライブで切り込んだからな。
でも反応が早いっっ!
しゃーねーな……
晴樹
「よっと…」
火神
(後ろにフェイダウェイ!?
くそっ間に合わねェ!!!!)
スパッ
ボールは綺麗なループを描き、ゴールへ吸い込まれた。
火神
「へー…チビのくせにやるじゃねーか」
晴樹
「そりゃドーモ。」
火神はボールを手にし、うっすらと笑み浮かべた。
火神
「じゃ…止めてみやがれ!!!!」
ダッッ!!!!
一気にコートの端から端へ駆け抜けた。
火神
(このスピードにも追いつけるのかよ!?でも)
レイアップをキメる。
俺はブロックしよう飛ぶが…
火神
(チビだから飛んでも高さが足りねーんだよな)
晴樹
「どーせチビだからとか、高さが足りねーとか思ってんだろ?」
火神
「なっ」
晴樹
「分かりやすすぎる。
確かに俺は火神くんからしたらチビかもしんねー。
でもな……」