第2章 キャバ嬢と用心棒
あからさまに鼻の下を伸ばしてデレデレするおそ松を見てチョロ松は我が兄ながら恥ずかしくなる。
牡丹『ハハッ、ありがとう♪じゃあ、お兄さん達に初来店のお礼にアタシからボトル一本プレゼントするよ♪』
おそ松「えっ、イイの!?でも悪いよそんな…!!」
チョロ松「そうだよ!ボク達客だし、本来ならキミにボトル入れないとイケナイんじゃ……」
牡丹のまさかの申し出にチョロ松はモチロン、流石のおそ松も遠慮するが…。
牡丹『そんなの気にしなくてイイよ。アタシいつも初めての人にはこうだから♪あ、ウェイターさ〜ん!ドンペリのプラチナ持ってきて〜!!』
そう言って側を通ったウェイターにまさかのドンペリのプラチナを頼んだ牡丹。
随分フレンドリーで気前の良いキャバ嬢だ。
チョロ松「す、すいません…」(汗
チョロ松は申し訳なくて縮こまる。
牡丹『いいっていいって♪その代わりまた来てよ?なんか頼めとは言わないけど、客が大勢いる方が見栄えイイじゃんw?』
そう言ってニカッと白い歯を見せて笑う牡丹にチョロ松の緊張が漸く解れた。
やっぱり他のキャバ嬢とはどうも違うタイプのようだ。
おそ松「牡丹ちゃんだっけ?随分気前イイね〜♪それにスッゴいフレンドリーだし、話し易いわ〜♪」
牡丹『それよく言われるw でも、全然キャバ嬢っぽくないっしょ?ちゃんとしろって言われるけど、全然出来なくてさ〜。たぶん向いてないんだろーね』
チョロ松「え?じゃあ、なんでキャバ嬢になったの?」
牡丹『この店うちの親父が経営してんだけど、アタシ高校中退してて就職するとこ全然見つかんなかったからしゃーなし此処で働いてんの』
チョロ松「あ、そうなんだ…大変だったね…」
牡丹『ま、しゃーないよ。高校中退した小娘を正社員で雇う所なんかそうそうないよ。けど此処の奴等はみんな良い人ばっかし、結果オーライって感じw?』
ウェイター「お待たせしました。ドンペリのプラチナ、お持ち致しました」