第5章 せんこう、がんこう【後編】
「ぁ…ッ!木兎、さん……っ…あ…ん、ぁ…」
「赤葦……っ…俺、も……ぁ、イ……くっ……!」
そして、木兎は赤葦の中に自身の欲を吐き出す。あたたかいものが放たれる感覚に、赤葦はまた腰を震わせた。
*
「……赤葦、大丈夫か?」
「………はい。なんとか……」
腰がだるくて立てそうにない赤葦を、木兎は心配そうに見つめる。
ジャージを着込み、すぐにでも部室を出られるようになったが、赤葦は立ててもふらつき、1人では帰れない状態だった。
「悪ぃな。抑え効かなくて……」
「……いえ。全然……」
だるそうに答える赤葦。
そして彼は、「あの、」と言葉を続ける。