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六つ子+溺愛妹

第4章 月日は過ぎて文化祭


「…………………へぇーやっぱり来なかったのね」

『やっぱりって何よ!私の心のウキウキ返してよ馬鹿野郎ーー!!』

「私はただあなたに伝えただけよ。」

『何よ!私の時間返せぇぇぇ!!』

あのあと約束の時間に行ったけど、何と30分待ってもこなかった。終いには委員長が顔を覗かせて、

「…………松野さん。何やってるの?」

って。何それ!?からかわれてたぁぁ!!

『もう委員長のことは信じない!私の乙女心を返せってんだ!』

「………そんなに彼氏が欲しかったらまずは彼らを何とかしなくちゃねボソッ」

『え?』

「……はいこれ。」

『………あっ!?これって………駅前にできた猫カフェの!?』

一兄と一緒にいこって話はしてたけど、なかなか暇が無かったんだよね。一兄は行ってるかも知れないけど。

「これで機嫌直してちょうだい。」

『…………クレープ。イチゴ大盛り…』

「はいはい。」

(全くあんたも大変よね)


──────


おそ「ねぇねぇ、君君ー」

「…………なんでしょう。私に何か用ですか?松野おそ松くん。」

おそ「オレのこと知ってんのー?嬉しいなぁ」

「………用がないなら失礼します」

おそ「話しならあるよ。………もう余計なことしないでね。」

「………………やはり動きましたか。耳が早いですね」

おそ「君のおかげで知るのがちょっと遅かったんだ。おかげであいつまだ待ってるんだよ。行ってきてくれないかな?」

あいつって素直だからさっとヘラヘラするこの長兄。

「…………………そろそろ妹離れをしてはいかがかなと思ったまでです。松野さんが彼氏をほしがっていらっしゃったようですから。」

おそ「あははっ!あいつは俺らの妹だ。離すつもりはねぇよ。……一生な」

いつもヘラヘラと笑って誤魔化すこの長兄のいつもと違う顔に少しゾッとした。
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