第4章 月日は過ぎて文化祭
おそ「うおっ!?なんじゃこりゃ!」
『あ、おそ兄』
今日のことがあった後で、ノックもなしに入ってくるあたりおそ兄らしい。
『なーんかみんなホッとしてそのまま寝ちゃったみたいで。起こすの可愛そうだからこのまま寝かせとこうかなって。』
そうみんなあの後私の部屋で熟睡したのだ。一兄なんかわざわざ私の部屋に来て寝たし。
『それで?おそ兄は何の御用かな?』
おそ「んー?お前が珍しく怒ってたからな、なんかあったんじゃねぇかなーって思ってよ。」
……こんなところよく人を見てるよねぇ。この長男さんは。
『…まあね。ってか、本当になんなの?
今日喧嘩した理由。おそ兄も教えてくれないわけ?』
おそ「そうだな。弟達が言ってないなら俺も言えないな。俺は別に構わねぇんだけど、こいつらにはまだ決心とかがついてないようでね。」
『……ふーん。その言い方だと、おそ兄は決心ついてるんだ』
おそ「俺はこのことに関してはその先の将来まで背負う覚悟はあるぜ。」
…んーヘラヘラして笑うところと言い、はぐらかし方といい本気かどうかよく分かんないよね。
『まっ、いいけどさ。もー。本当に止めてよね!いつもだったら適当に流すでしょ?それとも受け流せないくらい譲れなかったの?』
おそ「おっ。みんなそんなこと言ってたのか。」
『さすが六つ子って言いますか、みんなほぼ同じこと言ってきたし、聞いてきたよ』
おそ「へー、聞かれたって何を?」
『兄の中で一番好きなのは誰か』
おそ「……………ふーん。で?なんて答えたの?」
『みんな一番すきって答えた。あと、いうとするなら一番なんなんなのは…みたいな感じで答えたよ。』
おそ「へー。ちなみに俺って何の一番なわけ?」
『おそ松兄さんは兄弟の中で一番頼れる兄かな。』
おそ「…………なるほどね」
『一番見てるよね。一番変化に気づくのもおそ兄だし、一番いい兄貴だと思うよ私は。無気力な兄貴だけど。』
おそ「俺にとって弟はあいつらだけだし、妹はお前だけだ。長男だからな俺。」
『頼もしい限りです。』
おそ「お前は妹で将来俺の子供産む予定だからなぁー。」
『はぁー。またそれー?冗談もいい加減にしてよね。というか、それ外で言わないでよー?』
おそ「結構本気なんだけどな。」
おそ(…そうしたらお前をずっと俺の傍に引き止めていられるだろ?)