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【アル戦】あの日見た夕日

第4章 強くなるために。



次の日の朝。私は目が覚めると 今自分がどこにいるのかを確認した。昨日の出来事が 全て夢なんじゃないかって 急に怖くなったから。



『大丈夫…だわ。そうよね 夢なわけないわ』



夢じゃないことが分かると安心し 私はホッと胸をなでおろした。ベッドから降り 窓へと近づき外の景色を眺めてみる。



『…ここも同じだわ。パルシマ王国のように とても綺麗な景色しか私に見せてくれていない』



この景色を見ていると アルスラーンの言ったことが信じられないわね。パルス王国に 奴隷がいるだなんて…。でもそれは 私の目に映っていないだけで 私のすぐそばで 今も誰かが苦しんでいるだわ。

それって 仕方のないことなのかしら。私が何かをすればどうにかなる問題なの?



『…っ…はい』



いきなり部屋に響いた扉を叩く音。私はハッとなり 急いで扉に向かって声をかけた。



「姫様 私です。テトでございます」


『テト!入って良いわよ』


「失礼します」



扉があき テトが私の視界に現れる。それだけで心がとても落ち着き 安心する。

信頼する者がいると こうも安心出来るものなのね。テトが一緒で本当に助かるわ。1人だったら きっと今ごろ参っていたわ。



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