第7章 華の炎
ラーラの23年の人生の中で、たった一度後悔したことがあった。
たった一度・・・。
思い出せば辛く悲しい。
乗り越えられてはずでも胸が苦しくなるほど泣き叫びたくなる。
どうしても変えられない過去。
何をしても無駄なのだ。
もがけばもがくほど泥濘に沈んで行く。
悲しみという絶望に呑まれていく。
失ったものは”時間と記憶”だった。
いや・・・。
奪ったものと言うべきだろう。
それがあって、一時期自分を嫌いになった。
罵って
嘲って
恨んで
憎んで
嫌った
誰が私を許してくれるというの?