第26章 >>24 それも俺な件(研磨side)
「研磨さーん!お邪魔してごめんなさーい!」
そんな空気をぶち壊す大きな声。
それと同時に開かれる襖。
外に溢れるお香が何とも幻想的で、そこに現れたそいつは神様か。
何様だ。
「ッチ...リエーフ...!」
目を細めて、何とも興味深そうに口元を緩ますそいつは、仁王立ちで取って付けた様な心配を放つ。
「研磨さぁーん...中出しはまずいですよお。いくら自分のお店でも...それは示しつかないっすよ??」
「何でリエーフがそれを仕切るんだよ。てか...覗き?」
「一応、ここの主任候補なんで。そうなれば、研磨さんも俺の部下って事になりますね!」
「まだ候補段階じゃん...今はクロがリーダーでしょ?」
明らかな悪意をぶつけ合う。
それを不安そうに見るを布団に包み、大丈夫だよと頭を撫でてやる。
それを面白く無さそうに見つめるそいつは、懐から小さな紙袋を取り出しそれを俺達の前に投げ捨てた。
何だこれ...。
「もしも...って事もあるんで。早いに越したこと無いですしねー。」
こいつ...。
紙袋をやや乱暴に掴んで睨む。
この中身を俺は知っている。
ここで働く子達が、ひっそり控え室で飲んでいるのを何度も見ていた。
それがどういう事なのかも。