第21章 ~恋ネコ①~ 真っ直ぐプロポーズ
同棲を始めてわかったことは、
彼女は、ひとつだけ年上なのに
とても落ち着いている、ということ。
高校を卒業してすぐに上京し
倹約しながら独り暮らしをしてきたからか、
派手な買い物もしないし
夜、飲みに出ることもほとんどない。
よくぞ、福永さんの二次会に
来てくれてたと思うよ。
じゃないと、まず出会えなかった。
え?
俺がそういう人を選ぶのが意外?
だよな。
俺も、そう思う。
今までの彼女はみんな
俺のハデな(笑)見た目に食いついて
向こうから告白してきた子がほとんどで、
そういう子は、なぜか
"控え目"ではなく、
"おねだり好き"な子ばっかりだった。
それがさ、アキちゃんは正反対。
福永さんの二次会で、俺が彼女に一目惚れした。
ソッコー話しかけたけど
口説いても口説いても本気にしてくれなくて
(チャラそうに見えたらしい。
ま、確かにそれまではチャラかった。)
あんまり女性に苦労したことない俺が
結局その日、アキちゃんを落とせなくて、
…気になって気になって忘れられなくて…
山本さん達や夏希先輩にも協力してもらって
そのあと何度も皆で遊びや飲みに行き、
やっと連絡先をゲットして、
つきあうことにOKしてもらえたのは
出会って3ヶ月以上たってからだった。
俺にしては、諦めずに頑張った!
んで、頑張ったかいあって、
アキちゃんとの毎日は、サイコー。
控え目さとか
甘えさせ上手なところが新鮮で、
俺、スッカリ参っちゃって。
自分では外に出ない分、
俺といる時間を
すごーく楽しそうに過ごしてくれる。
一緒にいたいし
驚かせたいし
笑わせたいし
喜ばせたいし。
とにかく俺は、
アキちゃんと過ごすのがスッゲー好き。
いろんな所にデートに行ったり
ご飯食べに連れていったりして
『初めて!』って言われると
もう、たまんね。
…ちなみに、
Hは、俺が初めて、ではなかった。
でも、あんまりたくさんは経験ないみたいで
今、俺好みにいろいろ教えてる(笑)
恥ずかしがりながらも
応えてくれる感じがたまらなくてさぁ。
とにかく、
俺はアキちゃんといると
弟みたいに甘えさせてもらったり
逆に
年上みたいにリードさせてくれたり、
いろんな自分になれるから
毎日わくわくするんだ!