第19章 Marry me !!
すべてのお客様をお見送りした後。
『おーい、ヤッ君、早瀬ちゃん、
みんなで写真、撮ろうぜ!』
木兎様が声をかけて下さいました。
『わぁ、撮りたい!お願いします!
夜久君、行こうよ。』
この間、赤葦様と小春さんの時に
チャペルで撮影したのと同じ顔ぶれ…
ですが、
今度の写真には
プラス四人。
そう、まだ姿の見えない
お腹の子供たちも。
何回かシャッターがおり
私のスマホでも撮影していただいて…
その後、
お着替えを済ませたエリさん達を
お見送りに出ます。
『夜久君、早瀬さん、
今日までほんとにお世話になりました。』
『…なんだか、淋しいです。
もうお会いできないかと思うと…』
あれ?
涙が…
私、泣いてる?
『おい早瀬、
お客様の前で泣くなよ、プロだろ?!』
『夜久君の、鬼!
だって、なんだか特別なんだもん!』
アスリート同士、
大賑わいの披露宴だった
木兎様ご夫妻。
ドラマティックでひっそりと、
でも心打たれる
小さな結婚式だった
赤葦様と小春さん。
そしてそのまとめのように、
ご自宅でのパーティーから今日まで、
終始、感動と笑いと暖かさと美しさに満ちた
木葉様とエリさん。
どれも、プランナー冥利に尽きる
心に残るものばかりで。
『おいヤッ君、“お客様”とかじゃなくてさ、
俺ら、高校の頃からずーっと仲間だろ!』
『(笑)夜久君には迷惑かもしんねーけど、
木兎は夜久君たちのこと、
仲間だと思ってっからさ(笑)』
…ほらね、言ったでしょ。
みんな夜久君のこと、
仲間だと思ってるよ、って。
『まだ梟谷のチームメイトに
独身、いっぱいいますから。
彼らが結婚するときは
夜久さんと早瀬さんを
訪ねるように言っておきます。』
『ね、夜久君や早瀬さんが結婚するときは
絶対、教えて!お祝いに駆けつけるから!』
エリさんの言葉に、
夜久君が笑いながら答えます。
『俺はともかく、早瀬は…
当分、なさそうですよ。』
『うっるさいなぁ!自分だって
夏希ちゃんとケンカ中なんでしょ?』
『バカ早瀬!人前で言うな!』
『まぁまぁ(笑)』
とりなしてくれたのは木葉さん。
すると、
『あ、そうだ!』