第19章 Marry me !!
いつ、どうやって返事をしようか、
って思ってて、
そういや、俺、連絡先、知らねーな、
アッキーに聞いて、
こっちから呼び出した方がいいのかな、
いや、わざわざ連絡すんのも
なんか、大袈裟でやだな、
次に木兎達と一緒に会うときに
もう一回、ホントに俺でいいのか
確認してみよーかな、とか
グズグズ思ってたら、
ばったり、会った。
会社の人と飲みに行った
夜の繁華街で。
二次会の後、もう上司も帰って
親しい先輩や同僚と、
このままクラブでも行くか~、
なんて歩いてたら、
その先に
ちっちゃい人だかりが出来てて
なんのグループだ?芸能人?とか思ったら
街灯に群がる虫のように
エリちゃんの回りに
酔っぱらいがまとわりついてる。
…この間も思ったけど、
日本の男って、酔わねーと口説けねーのか?
初めてビーチで会った時は、
みんな尻込みして、誰もナンパひとつ
できなかったじゃねーか。
(そう思うと、木兎はやっぱスゲー。
フラれたらカッコ悪いとか一瞬も思わない
あの最強単純メンタル 笑)
酔っぱらいの相手させてちゃ
エリちゃんがもったいねぇ。
彼女はもっと、キラキラしてねーと。
…苦笑。
俺、彼女のこと、好きなんだな。
今、初めて、気付いた。
どう考えたって俺にはもったいない女だけど、
"虫除け"くらいなら、
俺でもなれるんじゃねーかな。
…『返事しなくちゃ』じゃねーよ。
俺からちゃんと言おう。
『俺とつきあって』って。