第5章 ヴァージンロード~月の道~
蛍の期待通り?!
彼の仕事は海外出張が多い。
だから、私たちは
同棲はしていたけれど
一緒に過ごす時間はそれほど多くなく、
その分、たまに会う時間が新鮮だ。
出張先から
怒ったような声でかけてくる、
寂しさと甘えに満ちた電話も、
私は結構気に入っている、Mだから(笑)
それに、離れていると、
彼の、表に出さない優しさも
よくわかるのだ。
電話をかけてくる時間。
お土産の選び方。
出張から帰った時の片付け。
帰国後の夕食のリクエスト。
…どれをとっても
まるで、自分のわがままを
押し付けるように言うけど、
本当は、
私の負担にならないように、
私が喜ぶように、考えてくれている。