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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第18章 誓いの言葉



夏の太陽は、容赦ない。
日曜のオフィス街はガランとしていたけど
それでもビルに反射する太陽の光は
眩しくて、暑い。

久しぶりに見上げる赤葦建設のビルも
例外ではなかった。

裏の通用門から入り、
ほとんど人のいない
エレベーターホールへ。

『懐かしいな。』

『ほんと。私が辞める前も、
こうやって二人で社長室に行ったね。』

…3年前と同じように、
二人で、社長室のあるフロアに降り立つ。

秘書室は閉まっていて
少しホッとした。

前と同じように
京治さんがドアをノックし、

前と同じように
『入れ。』と声がする。

緊張を振り払うように背筋を伸ばし、
京治さんについて中へ足を踏み入れると、

社長はソファに座って
雑誌を読んでいた。

休みなのだろう。
背広ではなく
ラフな雰囲気のポロシャツ姿で、
少しホッとする。

『座りなさい。
…二人とも、久しぶりだな。』

『『お久しぶりです。』』

京治さんと声が揃ってしまって
思わず、顔を見合わせる。

社長が

『ハハハ…いやらしいほど仲が良いな。』

社長の向かいに二人でならんで座る。

…最初は
ほとんど京治さんから社長への
仕事の報告だった。

こんな姿を見るのは初めてだ。
改めて、大会社の社長であり
その後継者として期待される人、
ということを実感する。

二人ともすごく格好いいし、
親子というより、
社長と社員なんだ、と実感する。

ひとしきり仕事の話が落ち着いた頃、
社長の方から話題を切り替えてきた。





『…ところで、
こうして二人揃って登場、ということは、
やはり別れなかった、ということだね?』




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