第18章 誓いの言葉
突然の質問に、答えが見つからない。
『俺はね…抱いたよ、何人も。
一晩限りの女もいたし、
ちょっとの間、つきあった女もいる。
でも…
目が覚めたら、後悔ばっかりしてた。
もう、他の女は一生、いらない、
最後に会いたいと思ったのは
いつも、やっぱり小春だった。』
偽りのない言葉が
胸に刺さる。
『私も…全く同じ事を考えてた。
京治さんと離れてから
最初に男の人に抱かれたときは
正直、辛かった。
その後は…ごめんね、一人二人じゃない。
でも、』
涙が出てくる。
『誰を見ても、
京治さんと比べてしまって…
勝てる人なんていないのに。
京治さんのかわりはいない、って
それが分かった三年間だった。』
『小春、さっきはちょっと
言わされたっぽい感じの
誓いの言葉だったけどさ、』
抱き締められていた腕から
一旦、離されて…
見つめあう。
『俺、もう、小春を離さない。
最初は苦労もかけるかもしれないけど、
小春を…
家族を幸せにできる男になるって誓うから。
だから、俺に、ついてきて。』
うん。
うん。
誰に反対されても、
引き離そうとされても、
私は、京治さんに、ついていく。
『私も、ついていくだけじゃなくて、
支えられるようになるって、誓う。
外で戦う京治さんが
帰って来たら安らげて、
ゆっくり眠れる場所でいられるように。』
3年。
はっきりわかった。
途中で道が別れても、
出会うべき人とは
また必ず、会える。
『ただいま、俺の大事な人。』
『おかえり、私の特別な人。』
もう、離れない。
心も、体も。