第18章 誓いの言葉
『あかーし、これからどーすんの?』
『とりあえず、明日からしばらくは
会社に報告とか済ませて
今後のことも話し合って…
落ち着いたらまず、
小春の実家に挨拶、ですね。』
『結婚式は?』
『小春のご両親には
花嫁姿を見てもらいたいけど…
俺は、もう、今日ので充分かな。』
『籍、入れたら、ちゃんと教えろよ。』
『私達がお祝いパーティーするから!』
『でも、それより何より、』
『まずは二人で、再会を喜べ!』
『あかーし、ほどほどに、な。』
『俺、それ、前も
言われたことありますよね。』
『おぉ、注意してやったのに、
お前、小春ちゃんのこと、
キスマークだらけにしてきたよな。』
…懐かしい。
"木葉さんの隠れ家"で
初めて抱かれたとき、そうだった。
もう、3年以上前。
でも、
思い出すと、
体が熱くなる…。
木兎さんが運転する車は、
少し裏通りの建物の前に泊まった。
『ここ、オススメのラブホ。
あんまギラギラしてねーし、
設備もいいぞ!朝食もサービスだし。』
『…詳しいですね…』
『心配すんな、
嫁とデートで来てんだから。
たまにはいいぞ、ラブホデート。』
『あかーし、通貨、両替済んでっか?
ここ、¥しか使えねーぞ?』
…相変わらず、弟を心配する
お兄ちゃん達のような二人。
そして、妹を心配する
お姉ちゃんのような二人は、
『小春ちゃん、パンスト、替え、ある?』
『…いない間の恋愛は、
全部は言わなくていいと思うよ、
抜粋して、抜粋。』
…こちらも、親身になってくれて(笑)
みんなの声援をうけ?!
私たちは、"木兎さんオススメラブホ"
の前で、車を降ろされた。
…思いもよらない1日。
今、こうして京治さんと
並んでいることが、信じられない。
左手の薬指に、指輪をはめて。
その左手に
京治さんの右手が
そっと触れる。
『小春、いい?』
うん。
もちろん。
…3年分、抱いて。