第18章 誓いの言葉
『夜久さん、電話です、3番。』
『誰?』
『…やたら元気のいい声の男の人。
名前、よくわからなかったですけど…
ナントカ、コータロー?みたいな…』
『ん?コータロー?
コータローつったら、あの人しかいねーだろ?!
…はい、お電話かわりました、夜久です…
やっぱ木兎さんか!おひさっす!
…赤葦君?もちろん、覚えてますよ。
…へぇ、すげー!
…いいっすね~!
そんな大したことは出来ないけど…
えと…今日、土曜でいっぱいなんスよね…
…夜9時なら、なんとかなるかな…
そんな時間でもいいですか?
じゃ、近くまで来たら、
俺に直接連絡してもらえます?番号は…
…はい、ん、したら、今夜。』
カチャ。
『おい、早瀬、今夜B勤だろ?』
『うん。』
『ここで結婚した木兎さん、覚えてるか?』
『バレー選手のでしょ?
忘れるわけないよー、
賑やかな結婚式だったもん。
木兎さんが、どうかした?』
『木兎さんの高校時代の相棒がさ…
…てなわけで、今夜、こっそり
チャペルに入れてやりてーんだ。
お前も参加する?』
『わーっ、するする、手伝わせて!
そんな二人の再会直後の誓いなんて、
ステキすぎるっ!
絶対、幸せになってほしいもん!』
…そんなわけで、
私の仕事の同期で、
婚礼誘致担当 夜久君の
高校時代の知り合い、赤葦様達が
この会場に到着されたのは、
その日の夜のことでした。