第18章 誓いの言葉
『…いつ、帰ったの?』
『ほんとに、今さっき。
会社の人間が迎えに来てるって聞いてたけど
いたのはなぜか木葉さんでさ。
車にのったら木兎さんもいて、
よくわかんないまんま、ここに直行。
そしたら、小春に会えた。』
『京治さん…』
向こうから、四人が歩いてくる。
『あかーし、ちゃんとプロポーズ、した?』
『しましたよ。返事、まだ聞いてませんけど。』
『小春ちゃん、返事は?』
『…私で、いいの?』
『小春は?俺でいいの?』
『…あぁっ、もう、めんどくせぇっ!
いいに決まってんじゃんっっっ!』
お前が返事すんな!
光太郎、うるさいっ!
コータロー君、邪魔っ!
3人が一斉に突っ込んで、
みんなが笑う。
"再会するときは6人で。"
あの日の空港で思ったこと。
それが、叶った。
木兎さんと木葉さんが
お互いをド突きあいながら
ジャレている。
それを見ながら
木兎さんの奥さんとエリさんが
笑ってる。
その様子を、
静かに、
嬉しそうに、
懐かしそうに見ている、
京治さん。
6人、揃った。
パズルがピッタリはまった感じ。
何もかも、夢のようだ。
『よーし、
もうお前らが離れないように、
今夜、俺たちだけで結婚式すっぞ!!
お前ら、みんなで、とりあえず
おもちゃでいいから指輪とか準備できっか?
あと、あかーし、
髪切ってサッパリしてこい。
段取りは、俺に任せろ。
五時間後、ここに集合!』
木兎さんの号令で、
みんなが一斉に動き出す。
なんだかわからないけど、
なんだかすごく幸せで、
3年の時間を飛び越えたように
いつもと変わらない6人が
そこにいた。
今、はっきりと思う。
運命なのは、二人じゃない。
私達6人。
それぞれのパートナーと
運命で結ばれ、
男同士、
女同士、
それぞれ三人も、
運命に導かれて出会い、
そして
私達6人は
その運命が呼びあい、
結び付きあって、出逢った。
誰か一人でも欠けたら
成り立たない。
そんな、大切な仲間。
遠くにいても、
長く会わなくても、
それは、かわらないし、
絡み合う糸が多いほど、
その絆は、強い。