第18章 誓いの言葉
今日はエリさん達に誘われて買い物。
郊外にできたアウトレットモールで、
あれこれ選びあい、品定めするのは
女同士ならではの楽しみで…
3人で水着売り場にいたら、
後ろから声をかけられた。
『そこのカワイイおねーさん達っ!』
『彼氏、いんの?俺らと遊ばない?』
…ナンパ?
振り返ると、
え?!
木兎さんと、木葉さん!!
『あたし、夫にメチャ愛されてるからー♥』
…と、木兎さんの奥さん。
『あたし、ダーリンとラブラブだしっ💕』
…と、エリさん。
『真ん中の彼女は?彼氏、いんの?』
『…今、フリーですけど?!』
木葉さんがニコリと笑う。
『マジ?よかったぁ。』
木兎さんは、ニヤリ。
『俺の友達がさ、
おねーさんのこと、超 タイプなんだって。
よかったら、遊んでやってくんね?』
二人が親指で指した後ろ…
向こうのお店の壁際にもたれて
こっちを見てる…
あれって…
『え?』
京治さん???
エリさん達に背中を押される。
『ほら、小春ちゃん!』
『早く行って確かめておいで!』
信じられない。
…みんな、知ってたの?
『早く行かねーと、消えちゃうかもよ?!』
本当に、京治さん?
少し、髪が長い。
少し、日に焼けて。
少し、痩せた気がする。
信じられなくて、
ゆっくり近づく。
あぁ、
間違いない。
京治さん。
京治さんだ。
…駆け出す。
広げた両手。
その胸に、
飛び込む。
耳元で聞こえる、
懐かしい声。
『ね、超 好みなんだけど。
今、彼氏、いる?
いないなら、連絡先、教えて。
そんで…
俺と結婚してくんないかな?』
会えた。
会えた。
この声。
この香り。
この優しさ。
そう、これが、
私の愛した人。
誰も越えられなかった、
私の、特別な人!