第18章 誓いの言葉
『スペシャルマンゴーパフェです。』
『あたし。』
『ビールの大ジョッキは…』
『あたし。』
『レアチーズケーキとホットは…』
『あ、はい…』
『あとは烏龍茶二つとカツサンド二つ、
ご注文の品は以上でお揃いですか?
…ごゆっくりどうぞ。』
『よし、食べるっっ!』
さっきの場所の
すぐ横にあったレストラン。
グシャグシャの顔で、
マンゴーパフェに
食らいつくエリさん。
男らしい?!飲みっぷりで
ジョッキを傾けるのは
木兎さんの奥さん。
ケーキセットは私で…
『おれは、天丼が…』
『今さらノンキに探せる?!
カツサンドも一応、揚げ物だから我慢してっ!』
『俺もビールが飲みた…』
『秋紀、帰り、運転っ!』
『あの…なんか…すいません…』
『小春ちゃんは黙って食べるっ。
こういう時、女子は食べなきゃダメ!』
『…おい木葉、なんでこーなってる?』
『よくわかんねーけど、
逆らわねーほうがいいのは間違いねぇな。』
『…もうっ、
なんでこうなんのよっ、赤葦君のバカッ!』
『ほんと、やりきれないっ!』
『…女子的には、
空港での別れはもっと
ラブラブでドラマティックじゃねーと
…ってことみたいだな。』
『いやいやいや、
十分ドラマティックだったじゃん!』
『…でも、
木兎さんが天丼食べたいって
言ってくれたお陰で会えたから…
もう、納得いきました。
…待たない覚悟ができた。』
『小春ちゃん…』
『あの、本当に、お世話になりました。
私、京治さんと出会えたのと同じくらい、
みんなに会えて、よかった。』
『やだ、小春ちゃん、
私達ともこれでお別れみたいに言わないで!
光太郎君や秋紀には
もう、用はないかもしれないけど、』
『え?俺ら、用ナシ?!』
『小春ちゃん、そうなのっ?』
『光太郎、秋紀君、ビビりすぎ(笑)
小春ちゃん、
エリちゃんの言う通り、
これからは普通の友達、ね!』
また、涙が出てきた。
…京治さん、ステキな贈り物、ありがとう。
京治さんがいない間も、
あたし、一人じゃないね。
先のことはわからないけど、
もしまたいつか、
京治さんと会える日が来たら、
その時はまず
二人じゃなくて、六人で、
…大事な仲間みんなで
再会を喜ぼうね…