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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第1章 結婚一番乗り!




それ以降、俺達は
金曜以外も3人で過ごすことが増えた。

晩飯を一緒に食べることも増えたし、
休みがあえば3人で出掛けた。

でも、結婚を急ぐつもりは全くなかった。

もちろん、アキと一緒に家庭をつくりたい。
でも、一番大事なのは、
産まれた時からアキと家族だった
ゆうとの気持ち。

ゆうとが俺を
『スポーツクラブの先生』や
『ママの友達』じゃなくて
ゆうとにとって『大事な人』と思ってくれるまで
いつまででも待つ。

それが、俺なりのケジメだと決めていた。


もうすぐ、ゆうとが一年生になるという冬。
休みの日に3人で出掛けて、
晩飯はアパートで一緒に食べることになった。

『ゆうと、オムライスできたよ。
ケチャップ、もっておいで。』

最近、ひらがなを覚え始めたゆうとは、
オムライスのケチャップも
自分で自分の名前を書きたがる。

『お、ゆうとって
上手に書けるようになったじゃねーか!
俺よりうまいぞ!』

誉められて嬉しかったのか、
もう1つのオムライスにもケチャップで何か書く。
慣れない文字だからか、
皿にまではみだした大きな字。

『でっけー文字だな、こりゃ。
ゆうと、これ、何て書いたんだ?』

『これはね~、ぱぱって書いた。
のや先生、ゆうとのぱぱみたいだもん。』


…思わず、アキと目があった。

『ゆうと、すごいね!上手だよ!!』

ゆうとを抱き締めるアキの目に涙が光っている。


俺は、俺は、俺は…男泣きだ。

ゆうとが不思議そうに、
俺とアキを見上げていた。

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